仕事柄、上層部に対してプレゼンする機会が多いのですが、最近やっと数字で語ることができるようになってきたと実感することが増えました。2年ほど前までは、プレゼンをしても突っ込まれることが多く、論理展開の甘さに加え、数字に力がなかったというのが今になるとよくわかります。
数字を使える人というのは、始めから言いたいことが明確になっていて、うまく数字を作れる人のことを言うのですね。この本を読むと、至るところでそう思います。
数字は使い方を知って初めて武器になると説いています。その使い方に興味のある人は、ぜひ読んでみてください。
<参考>
・道具としての数字
- 数字を使うための基礎を学ぶ
- 知識としての数字を先に学んではダメ
・問題解決力
- 問題の把握力
- 解決策の提案力
- 解決策の実行力
これらの掛け算で表される
・3つの数字センス
- 数字を読む力
客観的な把握、正しい把握
- 数字で考える力
目標設定、バランスのよい解決策、時間管理
- 数字で伝える力
営業、プレゼン、コミュニケーション
・数字を読むコツ
- 1つの数字から多くの情報を引き出す
会計→数字は過去のビジネスの結果、それをどう分析するか
経営→未来に興味がある、この数字からどんな行動を起こすか
現実を多面的に分析、解決可能な問題点の抽出
数字の表と裏を同時に考える
- 大きな数字に惑わされない
額ではなく比率で考える
大きな数字は、身近な数字に置き換える
- 隠された数字を探す
対になる数字を確かめる
資産vs負債
一部の数字だけでなく、全体の数字を見る
- フローとストックの2種類の数字に注目する
フロー…ある一定期間の増減量
ストック…ある一定時点をとったときの残高
見ている数字はフローか、ストックか
- 多くの数字の中から目的の数字を見つけ出す
漠然と数字を見ない
何を読み取るか、イメージを明確にする
降順ソートで、上位2割を抽出
(結果として、全体の8割に相当、パレートの法則)
・数字で考えるコツ
- 顧客とのコミュニケーションで問題解決
- 数字を使って仲間と問題解決
目標をわかりやすいプロセスに分解
それぞれのプロセスに数値を割り当てる
各プロセスの数値目標達成の施策を考える
成果を測定して、行動を修正する
- 決められた時間内に問題解決
仕事の完成度と時間軸を意識して柔軟に時間を配分
・数字で伝えるコツ
- ターゲットに合わせた数字を使う
聞き手がイメージしやすい数字を使う
- 最初に要約資料を見せる
後で詳細資料を見せる
- 不要な数字は資料から削除する
適切なものさしを用意する
- イメージがわからない数字は置き換える
- ウリになる数字を作る
No.1になる数字
ブランド力のある数字に置き換え
大きな数字を分割
大きな数字を作る
- メッセージに合わせたグラフを作る
- 反論されないストーリーを作る
なぜその結論に至ったか、説明できるようにする
ラベル:書籍
「問題は『数字センス』で8割解決する」
の著者の望月 実です。
ブログで紹介していただいて、
ありがとうございます。
この記事を読んであらためて思い出したのですが、
私も会計士になったばかりの頃は「数字を読む力」と
「数字で考える力」はあったのですが、
「数字で伝える力」はなかったので
仕事の成果を出すのが難しかったのだと思います。
実際に仕事を始めてから2〜3年の間で、
「数字で伝える力」を身につけるときちんと
コミュニケーションができるようになり
「仕事ができるようになったね。」と言われるようになりました。
>数字を使える人というのは、始めから言いたいことが明確になっていて、
>うまく数字を作れる人のことを言うのですね。
>この本を読むと、至るところでそう思います。
このことを伝えたくて本書を書かせていただきました。
最近は暑い日が続きますが、お体ご自愛下さい。