
1995年1月17日、神戸の十市十町が破壊された神戸の大震災について、講師の体験をもとに大震災の教訓が語られていました。
死者6443人、家の喪失10万世帯。
地震波にのった道路は、ベッドの上の毛布のようで、高層ビルは弱い階がつぶれていくというショッキングな話もありました。
市場経済は、市場だけで成り立っているわけでなく、実は内部に助け合いの贈与経済がある。それが今回の講義のメッセージです。
震災を経験して、それが初めてわかった、市場経済は脆くても、住民をささえる贈与経済は強いという話は、放送大学の中でも珍しい講義だったと思います。
<参考>
・危機管理のサイクル
- 危機直後の対応
- 復旧、復興
- 軽減化
- 準備、訓練
・都市(神戸)
- 人が集まる
- 相互依存体系
- 重厚長大
変わりつつあった都市が突然の地震で破壊される
→供給能力が落ちる
被害者も物を買わないから、需要も落ちる
・震災による悪循環
働く場所がない、街から人が減り、人口が減る
購買層も減り、店がつぶれる(特に地元密着の商店街)
・くらし再建
ボランティア元年(1995年)
義援金(1700億円)
財政資金の投与
住宅確保(仮設住宅)
都市はいろいろな人が住んで支えあっている
だが、弱者優先で住宅を確保すると、高齢者だけの地域ができた
・温度差
被災者とそうでない人
被災地を支援するのは、遠くにいる人
資料を見て判断している
・震災でわかったこと
都市は重層構造
都市経済の復興は、表面的な対策ではできない
相互依存の網の目を再度つむぎ直す必要がある
復興した町は元の姿とは違う
復興 = 新しく生まれ変わる
・多様性とリダンダンシー
いろいろな人がいて、文化ができる
ムダを省いて、合理的、効率的な都市をつくると、被害に
あったときにはすべてが止まる
ラベル:経済beginners
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